臨時休業中の校内の「ほっこり」する話題を、本校Y教諭がエッセイとして山陰中央新報社「こだま欄」に投稿したところ、取材があり、5月14日(木)山陰中央新報社23面に記事として掲載されました。学校の主人公である生徒がいなくなり教職員の心に「ぽっかり」と大きな穴があいていたところに、「ほっこり」とした話題で心が癒やされました。「こだま欄」に投稿した記事は、新聞には掲載されていませんのでここで紹介します。
【巣ごもり】
学校が新型コロナ感染予防で臨時休業になって10日が経った月曜日、校庭に草刈り機の音が響く中でニュースが飛び込んできた。「校庭の地面に、鳥の卵が!」
写真を見て驚き、現場に行ってさらに驚いた。いつもなら、部活動や体育で生徒が走り回っている校庭でクローバーの葉の陰に目立たないように穴を掘り、枝葉のクッションの上に四個の褐色の卵がきれいに並んでいた。青空を見上げると、ヒバリが一羽、大きな声で、「私が見つけた大事な巣を、そっとしておいて」と私に鳴いて伝えているように思えた。
緊急事態宣言が出て明日で三週間。連日、感染者数や死者の数が報道されている。学校の登校再開までにヒナが孵るといいが。一羽のヒバリが、四つ葉のクローバーと愛の巣に守られた卵の無事を上空で祈りながら、私たち人間に「ステイホーム!」と叫んでいる。今は、人間が巣ごもりをする番だ。